前撮りの小道具と撮影指示書の全体像

前撮りで使う小道具は、ガーランドやウェルカムボード、フォトプロップス、和装なら番傘や和傘など定番が決まっており、その多くは100円ショップの素材で用意できます。スタジオへの持ち込み料は無料のところもあれば1点あたり数百円から数千円かかる場合もあり、契約前の確認が必要です。一方で、前撮りで最も多い後悔は「小物を用意し忘れた」ことではなく「撮りたかった構図を撮り漏らした」ことです。撮影は1着あたり約1時間で進み、小物1点を使ったカットは数分単位で消化されていくため、欲張って持ち込んでも全部は撮りきれません。先に撮りたいカットを書き出した撮影指示書を用意し、その上で必要な小物だけを5〜8点に絞るのが、限られた撮影時間を無駄にしない進め方です。

定番の小道具と100均DIYの実費

前撮りで使われる小物は、用途で大きく3つに分かれます。手に持つもの(ブーケ・風船・フォトプロップス)、置いて飾るもの(ウェルカムボード・ガーランド・イニシャルオブジェ)、ふたりの関係を表すもの(指輪・手紙・思い出の品)です。多くは100円ショップの造花やフェルト、木製パネル、画用紙で自作でき、1点あたり数百円から用意できます。

主な小道具の調達方法と費用の目安

100均DIY

ガーランド

200〜500円

フォトプロップス

100〜300円

ウェルカムボード

300〜800円

準備の手間

制作時間が必要

二次利用

結婚式や自宅に転用可

市販品購入

ガーランド

1,000〜3,000円

フォトプロップス

500〜2,000円

ウェルカムボード

3,000〜8,000円

準備の手間

届くだけ

二次利用

転用可

スタジオ備品

ガーランド

無料〜有料

フォトプロップス

無料の場合あり

ウェルカムボード

対象外が多い

準備の手間

当日借りるだけ

二次利用

不可

価格は2026年時点の一般的な目安です。店舗や商品により異なります。

100均DIYは安く済むだけでなく、結婚式当日のウェルカムスペースや自宅の記念品として二次利用できる点が大きな利点です。一方で制作に数時間かかるため、撮影直前に慌てないよう、遅くとも1週間前には完成させておくと安心です。

持ち込み料の実態と確認すべきこと

小物を自作・購入しても、スタジオによっては持ち込み料が発生します。相場は無料から1点あたり数百円、衣装や生花など品目によっては数千円かかることもあります。「持ち込み無料」を掲げていても、生花のブーケや風船など一部の品目だけ別料金というケースもあるため、品目ごとに確認するのが確実です。

持ち込みの可否は撮影場所によっても変わります。屋外のロケーション撮影では風船を飛ばす演出が許可制だったり、公共の場所では装飾物の設置が制限されたりします。スタジオに「この小物は使えるか」を撮影プランの確定前に伝えておくと、当日の「使えませんでした」を避けられます。

撮影指示書の作り方

撮影指示書は、撮りたいカットのイメージとリクエストをカメラマンに事前共有するための1枚です。当日は時間に追われて細かい指定を言い忘れがちなので、紙またはスマホ画面で渡せる形にまとめておきます。SNSや雑誌の写真を「こういう雰囲気で」の参考として貼り、自分たちならではの希望(持ち込み小物・撮りたいポーズ・外せない構図)を書き添えるのが基本構成です。

  1. 撮りたい雰囲気の参考写真を集める

    SNSや雑誌から好みの構図・光・色味の写真を5〜10枚集めます。「全身」「寄り」「後ろ姿」など種類を散らすと当日の幅が広がります。

  2. 外せないマストカットを書き出す

    これだけは絶対に撮りたいカットを箇条書きにします。後述のマストカット例を土台に、自分たちの希望を足していきます。

  3. 小物ごとに使いたいシーンをメモする

    持ち込む小物をどのカットで使うかを紐づけておきます。「ガーランドは全身の引きで」のように具体的に書くと伝わります。

  4. 1枚にまとめて当日カメラマンに渡す

    参考写真とマストカットを1枚(またはスマホのアルバム)にまとめ、撮影開始前に共有します。打ち合わせがある場合は事前に送ると確実です。

参考写真の貼り方や指示書の構成は、A4サイズ1〜2枚にマストカットと参考写真をまとめ、優先順位の番号を振っておくのが定番です。下記の出典も構成例として参考にしてください。

絶対に外せないマストカット10例

撮り漏れを防ぐには、撮りたいカットを具体的なリストにしておくのが最も効きます。下記は前撮りで「撮っておけばよかった」と挙がりやすい定番カットです。これをベースに自分たちの希望を足してください。

前撮りのマストカット10例

  1. ブーケを持った全身

    衣装とブーケが一枚に収まる全身カット。撮り漏れの後悔で最も多いのがこの一枚です。

  2. 上半身の寄り

    表情とヘアメイク、アクセサリーがわかる寄りのカット。アルバムの表紙候補になります。

  3. 後ろ姿

    ドレスのバックスタイルや和装の帯が主役のカット。正面だけだと見落としがちです。

  4. 手元(指輪)

    結婚指輪を添えた手元のアップ。小物なしでも成立する定番です。

  5. 横顔・見つめ合い

    ふたりが向き合う自然な表情のカット。歓談しながら撮ると硬さが取れます。

  6. 小物を使った1枚

    持ち込んだガーランドやウェルカムボードを使ったカット。使いたい小物ごとに1枚は確保します。

  7. 歩いている動きのカット

    手をつないで歩くなど動きのある一枚。止まったポーズだけだと単調になりがちです。

  8. ロケ・背景を生かした引き

    桜や海など背景を広く入れた引きのカット。場所の記憶が残ります。

  9. 笑っている自然な表情

    指示なしの瞬間を狙ったオフショット。アルバムで一番好きになりやすいカットです。

  10. 家族と一緒(同伴時)

    家族が同伴するなら冒頭にまとめて撮影。家族カットの撮り漏れも後悔の定番です。

撮影尺と点数の上限、撮影後の二次利用

撮影は1着あたり約1時間が目安で、その中で小物を使ったカットは1点につき数分ずつ消化されます。持ち込み点数が多いほど一つひとつの撮影が駆け足になり、結局どれも中途半端という結果になりがちです。使いたい小物は5〜8点に絞り、優先順位の高いものから撮っていくと、限られた時間でも撮り漏れを避けられます。

撮影に使った小道具は、そのまま結婚式や食事会のウェルカムスペースに転用できます。ウェルカムボードやガーランドは挙式・披露宴の受付に、フォトプロップスはゲストとの記念撮影に再利用すると、作る手間が一度で済みます。前撮りの全体の流れはフォトウェディングの流れ、撮りたい雰囲気づくりはおしゃれなウェディングフォトの撮り方も参考になります。

よくある質問

出典

  1. [1]