結論:コートは移動時のみ着用・会場入口前に脱いでクロークへ
結婚式にお呼ばれした際のコートに関する基本的なマナーは一つです。コートは会場までの移動中に着用するアイテムであり、会場の建物に入る前に脱いでクロークに預けます。式典の最中にコートを着たままでいることは、格式を損なうとされています。
この「入口前に脱ぐ」というルールは、コートの素材やデザインを問わず共通します。どれほどフォーマルなコートを選んでいても、会場内で着用したままにしてよいわけではありません。逆にいえば、移動中だけ着用するものなので、コートのマナーは服装全体と比べると厳しくありません。それでも「入退場時に周囲の目に触れる」という点で、NGとされる素材・デザインは避けた方が無難です。
服装マナー全体については結婚式の服装NGマナー総まとめ(女性)や、カジュアルな式の服装については平服とは(女性)もあわせてご覧ください。
OKなコートの素材・デザイン
フォーマルな場に合うコートの条件は、「上品でシンプルな印象を与えるか」です。以下の素材・デザインが結婚式のお呼ばれに適しています。
ウールやカシミヤ素材のコートは、光沢のある上質な質感がフォーマルな印象を作ります。無地またはシンプルなチェック柄なら幅広い式スタイルに対応できます。チェスターコートはウール・カシミヤ地で作られることが多く、すっきりしたシルエットが礼装に合わせやすい定番デザインです。
トレンチコートは綿(コットン)やポリエステル混の素材ですが、ベルテッドのシャープなシルエットがフォーマルに見えるため、結婚式のお呼ばれでも許容されます。ただしカジュアルなデザイン(オーバーサイズ・迷彩柄など)は避けましょう。
NGなコート4種と理由
ダウンコート・ダウンジャケット
スポーティ・アウトドア用途のイメージが強く、礼装の上に羽織るものとしては格が合いません。防寒性が高く日常使いでは便利ですが、結婚式の移動時には避けましょう。防寒が必要なら代わりにウール素材のコートを選びます。
ダッフルコート・パーカー
トグルボタンやフードのついたダッフルコートはカジュアルな印象が強く、礼装との格の差があります。パーカー・スウェット素材のアウターも同様にNGです。
ファーコート・ファートリミング
毛皮や動物の毛を使ったファーは「殺生を連想させる」としてお祝いの場にふさわしくないとされています。リアルファーだけでなく、見た目が同じフェイクファーも避けるのが無難です。ファー素材のトリミング(袖口・衿の縁取り)も同様に避けましょう。
アニマル柄(レオパード・スネーク・ゼブラ)
動物柄は殺生を連想させるNG素材の一つです。コートの場合も同様で、移動中だけとはいえ入退場の際に写真に写ることや、他のゲストの目に触れることを考えると避けるべきです。
クロークへの預け方・脱ぐタイミング
コートを脱ぐタイミングと預け方にもマナーがあります。正しい手順を把握しておくと当日スムーズに行動できます。
会場の建物に入る前(入口の外)でコートを脱ぐ
建物の外、または入口の手前でコートを脱ぎます。ロビーや玄関ホールに入ってから脱ぐのではなく、外で脱いでから入場するのが正式なマナーです。雨天時はひさしの下など雨を避けられる場所で脱ぎましょう。
コートを腕にかけて受付へ向かう
コートは丁寧に腕にかけて持ちます。地面に引きずったり、バッグと一緒に無造作に抱えるのは避けましょう。受付での挨拶・ご祝儀の手渡しの間も、コートは腕にかけたままで問題ありません。
クロークに表側(外側)を上にして渡す
クロークのスタッフにコートを渡す際は、表側(着用したときに外に見える面)を上にして手渡します。ポケットの中身・貴重品は事前に取り出しておきましょう。引換券を受け取り、帰り際に忘れずに引き取ります。
クロークがない会場や小規模な式の場合は、受付スタッフに預け場所を確認するか、式場が指定した場所に自分でかけます。貴重品はコートのポケットに残さず、必ずバッグに移してから預けましょう。