結婚までにやること一覧

結婚までにやることは、二人の希望確認、双方の親への報告、結婚挨拶、顔合わせ、入籍日の決定、婚姻届・姓・仕事・住まいの手続き準備です。加えて、新婚世帯向けの補助金や、姓が変わる側の名義変更・扶養など、一覧から抜けやすい手続きもあります。すべてを一本道にせず、先に合意が必要な工程と並行できる工程を分けます。親への第一報をいつ・どの手段で伝えるかは、プロポーズ後の親への報告ガイドで切り分けられます。結婚式の具体的な準備は式場・日程・ゲスト範囲が決まってから別の一覧へ進みます。

順番を変えにくいのは、相手の家が関わる工程です。双方の親への報告が済まないうちに顔合わせの日程を決めると、片方の家だけ話が進んだ状態になります。逆に、住まい探し、姓が変わる側の手続きの洗い出し、家計の相談は、報告や挨拶と同時に進めても問題ありません。

結婚が決まったら、まず全体像を1枚で押さえます。次の表は、プロポーズ後から入籍・新生活までを「先に済ませておく工程」と「次へ進んでよい合図」で並べたものです。上から順に確認すれば、いま何が止まっているのかが分かります。

工程先に済ませておく工程次へ進んでよい合図順番の性質
二人の希望をそろえるなし(起点)入籍時期・式の有無・住まいを二人の言葉で説明できる動かせない
双方の親への報告二人の希望をそろえる両家の親が結婚の意思を知っている動かしにくい
結婚挨拶(相手の親を訪問)双方の親への報告両家から結婚の了承を得た動かしにくい
両家顔合わせ・結納双方への結婚挨拶両家が顔を合わせ、入籍と式の方針を共有できた動かしにくい
入籍日を決める二人の希望をそろえる提出日と提出先が決まった報告と並行できる
婚姻届の準備入籍日を決める成年の証人2名の署名がそろった並行できる
住まい探し・引っ越し二人の希望をそろえる契約と入居日が決まった並行できる
姓・住民票・勤務先の手続き婚姻届の提出提出後に順次着手提出後に確定
補助金・名義変更・扶養の手続き婚姻届の提出、住民登録申請期限内に補助金申請と名義変更を済ませた期限あり・提出後に着手
結婚式の準備会場・日程・ゲスト範囲の決定ゲスト名簿と招待状の手配に着手できる別の一覧へ移る

婚約後にやることを具体的なタスクに落とすと、次の4ブロックになります。順番はそのまま依存関係の順です。

依存関係の順に並べたチェックリスト

  1. 1. 二人で決める

    入籍の希望時期、結婚式や食事会をするか、どちらの姓にするか、住まいと同居の開始時期、費用と家計の分担。ここが空欄のまま報告すると、親からの質問に答えられません。

  2. 2. 両家に伝える

    自分の親への報告、相手の親への結婚挨拶、両家顔合わせ(必要なら結納)。両家で時期が大きくずれないよう、報告の順番と日程を二人で決めてから動きます。

  3. 3. 入籍と手続きを進める

    入籍日の決定、婚姻届の記入と証人2名の依頼、本人確認書類の用意、提出。提出後に住民票・マイナンバーカード・運転免許証・パスポート・勤務先の手続きが動き出します。

  4. 4. 新生活と式の分岐

    住まいの契約と引っ越し、家具家電、家計の口座整理。新婚世帯向けの補助金(結婚新生活支援事業)の確認や、姓が変わる側の名義変更もここで進めます。結婚式をするなら、会場・日程・ゲストの範囲が決まった時点で式の準備リストへ移ります。

最初に二人で決める5項目

報告より先に二人で話し合うことは、入籍の希望時期、結婚式や食事会をするか、どちらの姓にするか、住まいと同居の開始時期、費用と家計の分担の5つです。細かい日程まで固める必要はなく、親に聞かれたときに方向性を答えられれば足ります。

この5つは、決まった瞬間に別の工程が動き出す「前提」です。どれが止まると何が止まるかを表にすると、話し合いの優先順位が分かります。

二人で決めることこの決定で動き出す工程まだ決めきれないときの置き方
入籍の希望時期婚姻届の準備、住まいの契約時期、勤務先への申し出「秋ごろ」など季節だけ決め、確定は顔合わせ後にすると伝える
結婚式・食事会をするか会場探し、ゲストの範囲、招待状の手配「未定」と伝えたうえで、いつまでに判断するかだけ決める
どちらの姓にするか婚姻届の記入、姓変更の手続き、勤務先での旧姓使用の確認姓が変わる側に発生する手続きを二人分それぞれ書き出してから比べる
住まいと同居の開始時期物件探し、転入届・転居届、家具家電の購入現在の賃貸の更新月から逆算して、入居可能な範囲を出す
費用と家計の分担指輪、引っ越し、式費用の出し方、口座の整理総額ではなく「何を誰が出すか」の原則だけ先に決める

親への報告と結婚挨拶

プロポーズ後にまず動かすのは、自分の親への報告と、相手の親への結婚挨拶です。この2つが済まないと、両家顔合わせも入籍日の相談も本格化しません。報告と挨拶は片方の家だけ先行させず、時期をそろえます。

順番そのものよりも、両家で情報の量に差が出ないことのほうが重要です。「どちらの親から挨拶に行くか」は家や地域で考え方が異なり、法律上の決まりはありません。二人で先に順番と時期を決め、両家に同じ内容を伝えるほうが行き違いが起きにくくなります。

誰にいつ伝えるかの整理と相手別の文例は婚約報告は誰に・いつ・どう伝える?に、訪問日の決め方、手土産、服装、当日の会話の流れは結婚挨拶と両家顔合わせの流れ・マナーにまとめています。この記事では、結婚が決まったらどの工程がどの工程を待つのか、という依存関係だけを扱います。

両家顔合わせ・結納

両家顔合わせは、双方の親への結婚挨拶が済んだあとに行います。挨拶より先に顔合わせを組むと、初対面の場で結婚の了承を取ることになり、両家とも準備がしづらくなるためです。

顔合わせをするかどうかは選べます。両家の顔合わせの実施率は74.2%、結納は26.5%で、顔合わせは多数派ですが全員ではなく、結納は少数派です。どちらも必須の儀式ではありません。

入籍日と婚姻届の準備

入籍は、婚姻届を提出して受理されることで成立します。婚姻は届け出ることで効力が生じ(民法第739条)、婚姻届には成年の証人2名の署名が必要です。届出人の本人確認のため、運転免許証やパスポートなどを持参します。

婚姻できる年齢は男女とも18歳です。2022年4月1日施行の改正民法で成年年齢が18歳に引き下げられ、女性の婚姻開始年齢も16歳から18歳に統一されました。したがって18歳以上であれば、親の同意は婚姻届の法律上の要件ではありません。

添付書類も変わっています。2024年3月1日施行の改正戸籍法により、本籍地以外の市区町村の窓口に届け出る場合でも、窓口の職員が本籍地の戸籍を確認できるようになり、戸籍届出時の戸籍証明書などの添付は原則不要になりました。本籍の記入欄は残るため、本籍が分からない場合は事前に確認しておきます。

入籍日と婚姻届の準備手順

  1. 提出したい日と提出先を決める

    入籍日は、記念日、住まいの入居日、勤務先の手続きのしやすさなどから選びます。提出先は届出人の本籍地または所在地の市区町村役場です。

  2. 婚姻届の用紙を入手して記入内容を確認する

    本籍、父母の氏名と続き柄、新しい本籍など、その場では書けない項目があります。姓をどちらにするかを先に決めておかないと記入できません。

  3. 成年の証人2名に依頼する

    婚姻届には成年の証人2名の署名が必要です(民法第739条)。親、きょうだい、友人など誰でも構いませんが、署名をもらう時間を逆算して早めに依頼します。

  4. 本人確認書類と本籍を確認する

    運転免許証やパスポートなどの本人確認書類を用意します。戸籍証明書の添付は2024年3月1日から原則不要ですが、本籍の記入は必要です。

  5. 提出し、受理後の手続きに移る

    受理されると婚姻が成立し、姓が変わる側の各種手続きが始まります。提出前に、次の章の手続き一覧で何が必要かを洗い出しておきます。

記入欄ごとの書き方、書き損じの訂正方法、証人欄の頼み方は婚姻届の書き方を項目別に解説にまとめています。

住まい・仕事・姓の手続き

姓が変わる側の手続きは、婚姻届が受理されてから確定します。入籍前にできるのは、必要な手続きの洗い出しと、住まいの契約・勤務先への申し出の準備までです。届出期限が決まっているものから順に押さえます。

手続き期限・タイミング窓口根拠・確認先
転入届転入した日から14日以内新しい住所の市区町村住民基本台帳法第22条(総務省資料)
転居届転居した日から14日以内同一市区町村住民基本台帳法第23条(総務省資料)
転出届転出前にあらかじめ旧住所の市区町村住民基本台帳法第24条(総務省資料)
マイナンバーカードの券面記載事項変更変更があってから14日以内住民登録のある市区町村マイナンバーカード総合サイト(J-LIS)
運転免許証の記載事項変更氏名・本籍が変わったとき東京都は運転免許試験場・更新センター・警察署、手数料無料警視庁(窓口の扱いは都道府県で異なる)
パスポート氏名や本籍の都道府県が変わったときパスポート申請窓口切替新規申請、または残存有効期間同一旅券の申請が必要(東京都生活文化局)
健康保険・年金マイナンバーと基礎年金番号が結び付いていれば氏名・住所変更の届出は原則不要厚生年金は勤務先、国民年金第1号は市区町村日本年金機構

銀行口座やクレジットカード、生命保険、勤務先の扶養・旧姓使用、自治体の補助金など、役所の届出に含まれない手続きは見落としやすいため、次章にまとめます。

入籍前に住まいを契約する場合は、契約名義と入居日を先に決めます。転入届と転居届は転入・転居した日から14日以内が期限なので、引っ越しと入籍が近い場合は、どちらの手続きを先に済ませるかを事前に決めておくと役所へ行く回数を減らせます。

見落としがちな重要ToDo(補助金・名義変更・税と扶養)

やること一覧から抜けやすい重要ToDoは、新婚世帯向けの補助金、姓が変わる側の民間サービスの名義変更、税と社会保険の扶養手続きの3つです。役所の届出には含まれないものが多く、期限を過ぎると受けられない支援や、放置すると保険金を受け取れないといった実害につながります。

新居費・引っ越し代は補助金の対象になることがある

新居の家賃や引っ越し費用は、自治体の「結婚新生活支援事業」で最大60万円まで補助される場合があります。国(こども家庭庁)の地域少子化対策重点推進交付金を使い、実施する市区町村が新婚世帯の住居費・引越費用を補助する仕組みです。実施していない自治体もあり、金額や要件は自治体ごとに異なります。

国の基準(令和7年度)は次のとおりです。実際の上限や所得要件は市区町村が定めるため、住む予定の自治体の公式ページで確認します。

項目国の基準(令和7年度)確認ポイント
補助上限夫婦ともに婚姻日時点で29歳以下は60万円、それ以外(いずれかが30〜39歳)は30万円自治体が上限を下げていることがある
世帯所得夫婦合わせて500万円未満所得上限を緩和・撤廃する自治体もある
対象時期令和7年1月〜令和8年3月に婚姻し、対象自治体に住民登録した世帯年度ごとに対象期間が変わる
対象経費新居の購入費・家賃・敷金・礼金・共益費・仲介手数料、引越業者への支払い結婚式の費用は対象外

姓が変わる側の名義変更で見落としやすいもの

役所の手続きとは別に、民間サービスの名義変更が漏れがちです。特に次の4つは、放置すると引き落としや保険金でトラブルになります。

見落としやすい名義変更

  1. 銀行口座

    給与振込・引き落とし用の口座から優先して変更します。旧姓のままだと、振込名義の不一致や本人確認で手続きが止まることがあります。窓口来店が必要な銀行もあります。

  2. 生命保険の受取人

    独身時代に契約した保険は、受取人が親のままになっていることがあります。変更しないと、万一のとき配偶者に保険金が渡らないことがあるため、姓の変更とあわせて受取人も見直します。

  3. 印鑑登録

    姓が変わり、登録していた印鑑が旧姓のものだと印鑑登録は使えなくなります。引っ越しで転出した場合も失効するため、転入届と同時に登録し直すと二度手間を避けられます(扱いは自治体で異なります)。

  4. クレジットカード・各種契約

    クレジットカード、携帯電話、サブスク、公共料金の名義も変更対象です。会社ごとに必要書類が異なるため、姓の変更後に各社の案内に沿って進めます。

税と社会保険の扶養は入籍後に確認する

配偶者を扶養に入れるかどうかで、税と社会保険の手続きが変わります。共働きを続けるなら扶養の手続きは不要なことが多く、配偶者の収入が一定額以下になる場合に手続きが生じます。

  • 税(配偶者控除・配偶者特別控除): 会社員は年末調整で「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」などに記入して申告します。控除の判定はその年の12月31日時点の状況によるため、年末に入籍しても要件を満たせばその年分から適用されます。
  • 健康保険の扶養: 配偶者を被扶養者にする場合、勤務先を通じて「健康保険 被扶養者(異動)届」を提出します。国民年金第3号被保険者の届出も同時に行います。
  • 年金の氏名変更: マイナンバーと基礎年金番号が結び付いていれば、氏名・住所変更の届出は原則不要です。第3号被保険者になる場合の届出は別途必要です。

勤務先については、旧姓を業務で使えるか、慶弔休暇や結婚祝い金があるかが就業規則で決まっています。入籍前に確認しておくと、申請漏れを防げます。

結婚式をする場合に式準備へ移る条件

結婚式をするなら、会場、日程、ゲストの範囲の3つが決まった時点で、この一覧の範囲は終わりです。3つが決まるまでは、二人の予算感、式のスタイル、両家の希望を確認する段階にとどめます。

結婚式をするかどうか自体も選択です。挙式の実施率は48.9%、披露宴・ウエディングパーティーは43.1%、結婚を機とした食事会は33.8%で、式をする前提で段取りを組む必要はありません。

3つが決まったあとの時系列の準備は結婚式 準備 リストへ、どの項目を先に決めると何が決まるかという式の内部の依存関係は結婚式 決めること一覧へ進みます。招待状の手配は、日程とゲストの範囲が決まってからで間に合います。

3か月・6か月・1年モデル

プロポーズから入籍までにかかる期間は、二人が選んだ工程の数で決まります。次の3モデルは公表された平均婚約期間ではなく、入籍日から逆算するための型です。仕事の繁忙期、住まいの契約更新、両家の予定によって前後します。

モデル主な工程期間の目安向いているケース
入籍先行二人の合意、両家への報告と挨拶、入籍、姓と住まいの手続き約3か月転勤や引っ越しの時期が決まっている、式は後から判断したい
式なし・顔合わせあり入籍先行の工程に、両家顔合わせと写真撮影や食事会を追加約6か月挙式はしないが、両家が集まる場と記録は残したい
式あり上記に加えて会場探し、日程確定、ゲストの範囲決定、招待状約1年挙式・披露宴を行い、ゲストを招く

3モデルに共通するのは、二人の合意、両家への報告と挨拶、入籍という3工程です。式をするかどうかで増えるのは会場とゲストに関わる工程だけなので、式が未定でも前半は同じ順番で進められます。

結婚までにやることFAQ

出典

  1. [1]

    婚姻届

    法務省 / 取得日: 2026-07-23

  2. [2]

  3. [3]

  4. [4]

    住民基本台帳制度に基づく各種届出(令和3年6月1日)

    総務省自治行政局 / 取得日: 2026-07-23

  5. [5]

    マイナンバーカードの記載内容に変更があったときは、どうすれば良いですか?

    地方公共団体情報システム機構(J-LIS) マイナンバーカード総合サイト / 取得日: 2026-07-23

  6. [6]

  7. [7]

    氏名・本籍等に変更があった場合

    東京都生活文化局 / 取得日: 2026-07-23

  8. [8]

    年金に加入している方が結婚したときの手続き

    日本年金機構 / 取得日: 2026-07-23

  9. [9]

  10. [10]

    No.1191 配偶者控除

    国税庁 / 取得日: 2026-07-23

  11. [11]

    結婚マーケット調査2025 調査結果報告書

    リクルートブライダル総研(株式会社リクルート) / 取得日: 2026-07-23